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“落下” [読書日記]

『太陽を曳く馬』単行本で、しょっぱな引っかかったところ……


  昔から、検事などという大層な職掌のわりには思索家なのか下世話なのかとんと分からない、
  行きずりの展覧会を覗くような独特の白々とした調子で加納祐介は曰く、
  なあ雄一郎、おまえ知っているか? 刑場の足下の踏み板が開いて死刑囚が落下するのは、
  約2.4メートルだ。首が絞まるのに0.7秒かかる。これは長いのだろうか、短いのだろうか?

………

  それから、雄一郎は半時間止めてあった自分の携帯電話の電源を入れ直して歩きだし、
  また再び追われるように何事か考え始めるのだ。
  世界貿易センターの地上400メートルからの落下と、東京拘置所の地下2.4メートルへの落下と。


げこよ、新年早々合田さんと一緒になって何をグルグルしている……(^_^;) 

いちゃいちゃエンドレスループ捏造して、八潮団地をグラニュー糖砂漠化しときながら、
『馬』の茫漠として痛々しい合田さんも、どこを読んでも涙が滲んで胃がキリキリするけど、
でも、そんな彼も大好きだ…… と再確認。

元義兄の発言時の義兄弟の距離感からしてもう不明ですが、
言うに事欠いて、合田さんにどんな話を振ってるんだ元義兄!!!
悪戯にグラグラさせて愉しんどるのか!?(いや、その気持ちは大いに理解するが……) 

人生、人が生きているという持続も、数十年かけての絶え間ない死への落下ですわな。
落下は、それが始まった瞬間から完了する一瞬まで常に落下であり、
停滞でもなければ、浮遊する一瞬とてありはしません。
時の流れは一方向で不可逆、決して止まりませんから。
ならば、そこに救いはないのか?

落ちる者の傍らに、ともに落ちる者、落ちるのを見届ける者がいたらどうか。
落ちる者のその手が、誰かと繋がっている。それだけで、
落下は甘美な道行きにはならないか。

私なんか年季の入った腐だから、激烈甘党のロマンチストだもんね!!
たとえ、ドSの元義兄に、万有落下のドン暗い話を振られても、
「それって私の大好物の“死んでもいい”って境地でしょ[黒ハート]」としか思わない。

合田さん、手を離しちゃダメだよ。誰もみんな轟々と落ちてる最中なんだから。
底に着いちゃう前に、もう一度、あの手を取り直して!(>_<)

『新冷血』まで延々かかって、どうも湖北のお宿で何とかかんとか、
繋ぎ直すことが出来た……のかなぁ…?

最初、義兄のゴルフの次なるオカズ、これで数ヶ月は生きていける[ぴかぴか(新しい)]と思ったけど、
もしかして《湖北の宿》は《クリスマスイブ》級のどえらい投下物なんでは……

となると、またこれで先行き10年食って行けと!!!!? がぁーーーーん…_| ̄|○[たらーっ(汗)]


……という年明けです。
あ~あ、今年もTakamuraで脳天までぐでんぐでん、幸せ間違いなしだな、俺(^"^;)
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